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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第5章    

 下らない応酬を繰り返し、可笑しそうに笑う匠海。

 その度に、白黒のギンガムチェックの襟から覗く、ゴリゴリとしたものに目を魅かれ、

 微かな水音を立てながら湯から細い手を出し、首元に緩く結ばれた白の細ニットタイを掴んだ。

 てっきり「濡れる」と咎められると思ったのに、

 タイを引かれるまま躰を寄せて来る匠海に、ヴィヴィも顔を寄せて行く。

 襟の縁、舌を這わせたのは白い肌に浮き彫りになった咽喉仏。

 兄から降り注いでくる雫が、目蓋に降り注ぎ、

 それが睫毛の先からぱたたと落ちていくのが、何だか泣いているみたいで。

(私……もしかして、咽喉仏フェチ……?)

 タイを手繰り寄せながら、ぺろぺろと硬いそこを舐めれば、

 時折、匠海がひくりと震えて。

 薄い胸に徐々に降り積もっていく、仄暗い愉悦。

 それが層になり、カサを増し。

 もうそんな戯れだけでは、足りなくなってきた頃。

「今日は最後まではしないよ」

 兄の唇から発された言葉に、

「え……?」

 咽喉元から顔を上げた妹が、短く問う。

「ごめん。ゴム用意するの、忘れた」

 そう謝罪する匠海は、本当に申し訳無さそうに眉尻を下げていて。

「悪い。俺のサイズ、いつも海外から取り寄せてるから」

「………………」

(どんだけ、デカいんですか……)

 もう数え切れないほど自分を愛してくれた兄のものは、どうやら日本では規格外だったらしい。

 その後も、

「英国で沢山使い過ぎた」

「帰国後にも必要になるとは、思ってなくて」等、

 言い訳を重ねる匠海の言葉を、ヴィヴィは正直聞き流していた。
 
 大きな瞳を左右に動かしながら、逡巡したヴィヴィ。

 そうして、視線を匠海に戻し、

 “水も滴るいい男” 状態で、ムカつくほど美青年な顔から、下へ下へと瞳を向け、

「勃ってる……」

 黒の細身パンツを押し上げている局部を、直球で指摘してやる

「そりゃあ……。愛している女が、一糸纏わぬ姿で目の前にいるんだ。反応するさ」

 恥ずかしがるどころか、何故か誇らしげな匠海。

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