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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第6章     

 ようやく唇を離したあの人は、少し大きめの唇で弧を描き。

 至極 満足そうに発したのだ。



『ヴィクトリア。

 こんな扇情的な痕を付けてしまっては、もう――』








「――さま。……お嬢様。屋敷に到着致しました」

 自分を呼ぶ静かな声に、はっと我に返り。

 大きな瞳をパチパチと瞬かせたヴィヴィは、外から車のドアを開けてくれている朝比奈を見上げた。

「……あ……。う、ん。ふわわ……。寝ちゃった」

 空港からの1時間弱の道のり。

 その殆どを、自分は寝ていたらしい。

 12時間半のフライトも、ほぼ寝て過ごしていたのに。

「時差ボケもあるでしょう。日本はもう翌日の2時ですからね」

 朝比奈の指摘に、手首に巻いたシチズンの時計に目を走らせれば、オックスフォードも もう18時で。

 後部座席から降り立ったヴィヴィは、目の前にそびえ立つ、2階建ての屋敷を目にした途端、

 何故か、ぽけっと間抜けな表情を浮かべていた。

(……すごい……、私……すっかり忘れてた、や……)

 驚きを隠せない灰色の瞳が、しぱしぱと瞬く。

 今からたったの11日前。

 自分はこのオックスフォードの屋敷で、警察沙汰になる事件に巻き込まれていた。

 容疑者は今や獄中。

 そして自分は、自殺未遂を繰り返し。
 
 なのに、

 今の今まで、この金色の頭の中にあったのは――。

「………………」 

 トランクから荷物を降ろしてくれた朝比奈に促され、茶のレンガ造りに映える青い玄関扉を開けば、

「ヴィヴィっ おっかえり~~♡」

 明るい声で出迎えてくれたのは、他でも無い同居人のダリル。

 今日も気合の入った女装姿で、両手を広げて飛んで来て。

「ぐ、ぐるじい……っ」

 遺伝子的には男のダリルに力一杯抱き締められ、低い声で呻いていると、

「ダリル、僕も……」

 横から羨ましそうな声がして。

「クリス! あれ? えっ? リンクは?」

 すぐ隣に立っている双子の兄を見つけ、ヴィヴィは驚きと喜びを同時に表していた。

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