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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第6章
抱え上げた両手を振って、ぺっぺっとカボチャの水けを切ったヴィヴィ。
今度はそれを両掌で包み込み、うっとりとした表情で歌い始めた。
「♪Oh, oh, oh~,
おお、おお、おお~っ
totus floreo~,
僕は全身が はちきれそう~
iam amore virginali
もう あの乙女への恋で
totus ardeo~,
完全に体中が燃え上っている~
novus,novus amor est
新しい、新しい恋に
quo pereo~!♪
もう死んでしまいそうだぁ~!」
右左に身体を揺らしながら、FS『カルミナ・ブラーナ』の22曲目 “Tempus est iocundum-楽しみの時だ―” を熱唱するヴィヴィに、
円は「な、何事!?」と驚き、
ダリルは「また、ヴィヴィのおっきな鼻歌が始まったワ~」と笑うのみ。
今度は、日本のキュウリより、太く長いそれを洗い始めたヴィヴィに、
傍にあったズッキーニを握り締めたダリルは、肩下まである赤毛のウィッグを揺らしながら、紅い唇を開く。
「♪O tua mentula~,
mentula,mentula,mentula~♪」
先程のヴィヴィのと同じラテン語の歌詞を、激しく歌い上げる女装家に、
「こ、今度は、ダリルぅ!? てか、mentula(メントゥラ)って何よ?」
また驚いた円は、ダリルが連呼するそのラテン語に、首を傾げた。
そんな円へ、ダリルは「かかったわネ~?」とばかりに、丸っこい顔に にやあと笑みを浮かべ、
「ん~~? mentula はラテン語で “おち○ちん” ヨ~?」
「ああ、お○んちん……。――って、はぁ~~っっ!?」
一瞬、固まったのち、流暢な英語で絶叫した円に、
ダリルは、また同じ歌を歌い始める。
「♪O tua mentula,
おお、あなたの おちん○んっ
mentula,mentula,mentula.
ちんちん、ちんちん、○ちんちんっ
mentula,penipeniculus.
ちんち、○んぽこよ~
cupide saliens peni peni culus.
それは 激しく飛び跳ねるっ♪」