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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第6章     

 と言うのも、

 広いエディンバラ会場の、最前列のど真ん中。

(0゚・∀・)(0゚・∀・)(0゚・∀・)
 グレコリー  ジュリアン  ショーンコーチ

 上記の順で、まさにワクテカしながら並んで座っている両親と、ショーン・ニックス コーチを見つけてしまい。

「OMG……orz」

 赤く塗った唇から零れ落ちる、げんなりした声。

(これは、あれかな……。『Mein Herr――あたしの男』で、ダッドを弄れっていう “しこみ” かな……)

 ワナワナと震える両手で黒カーテンを握り締めながら、ヴィヴィは脱力寸前で堪えていたが。

「ヴィクトリア選手~。そろそろ、スタンバイですからね~」

 間延びした声で、係りに促され。

 滑り終えて戻って来た デニス・ヴァシリエフ(ラトビア・25)と入れ替わり、

 暗闇の落ちるリンクへと、しょうがなく飛び込んで行った。

 数秒後――。

 会場に響き渡ったのは もちろん、MCに扮したクリスの声(録音)。

『Ladies and Gentlemen,
 ―紳士淑女の皆様

 It is almost midnight!
 ―12時までは あとほんの少し!

 Husbands ―― you have only ten seconds
 in which to lose your wives!
 ―旦那さん――貴方はあと10秒で
  奥さんを失いますよ!

 Five - Four - Three - Two – One!』

 暗闇に落とされた、1筋のスポットライト。

 ヴィヴィが最終的に、赤レースの扇子で持ち上げたのは、

「あっ! あれ、ショーン・コーチ!?」

「うっそぉ~! 師弟共演、超ウケる~~っ」

 そう。

 双子の現(お爺ちゃん)コーチの顎だった。

 いつもなら、連れの女性に投げキッスをし、非礼の許しを請うのだが。

 今日のヴィヴィは、「べえ」と大きく舌を出し、隣で目を真ん丸にしている両親に “あっかんべー” してやった。

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