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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第7章
「いや、ヴィクトリアの中、凄く熱いから。熱発してるんじゃないか、と思ってね」
「………………」
匠海の心配そうな視線を下から受けながら、ヴィヴィは言葉に詰まる。
こんな状態で、
『3日間 “煩悩の塊” 状態で過ごした末、
目の前に美味しそうな餌ぶら下げられて、
鼻息荒く興奮してるんです』
――だなんて、口が裂けても言えない。
額に当てられたままの兄の拘束した手を、ぺちっと払い、
また端正な顔の両脇、掌を突いて上半身を支えたヴィヴィ。
ぺちゅ、ぴゅちゅん。
大量の蜜を纏った剛直を、柔くキツイ蜜壺で扱く度、
ホテルのリビングスペースには恥ずかしい音が鳴っていた。
「ああ、可愛いね」
「ぁン……、そ、んな、こと……っ んんっ」
「ヴィクトリアの香りと、熱さに包まれて、融かされてしまいそうだ……」
兄の顔の傍に手を突くと、自然と結っていない長い金の髪が、愉楽に緩んだそこへと降り注いで。
その中で真っ直ぐに自分を見上げてくる熱を孕んだ瞳に、ヴィヴィは耐えられず目蓋を瞑った。
ピンクの薄手ニットとパンツを纏ったままの兄を跨ぎ、
デニムビスチェと黒チュールスカートを脱ぐ事無く、懸命に腰を振る妹。
(……こんな姿、誰かに見られたら、もう、終わりだ……)
匠海は両腕を拘束されていて、自分はそんな兄に馬乗りになっているのだ。
どちらが “悪者” か――?
だなんて、一目瞭然だろう。
だから、
そんな幸せそうな顔しちゃ、駄目。
うっとりと私を見上げちゃ、駄目。
安易に「幸せだよ」だなんて、
口にしちゃ、駄目なんだよ……?
目蓋を瞑り視界を遮断しても、
色気を滲ませた吐息、体温が上がり立ち昇ってくる兄だけの香り、に脳が犯され。
そして、腹筋に付きそうな程 反り返った陰茎は、
意図して動かなくとも、膣前庭を亀頭の返しで ごりごり擦りあげてくる。