この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第8章    

 最後、義理の父・ヘロデ王に

「あの女を殺せ――!」

 と、命じられ刺殺される。

 ――という最終場のくだりを(当時・黒ヴィヴィ様だった)ヴィヴィが、至極 残酷に表現し。

 1万人超の欧州の観客を、恐怖のどん底に突き落とし、半泣きにさせた事くらい――であろうか。


 そのせいであろうか?

 今年度、21歳となったヴィヴィの演目はといえば、

 下記の、17歳のシーズンのFS “だけ” だった。

 戯曲「サムソンとデリラ」より
  “愛よ か弱い私に力をかして” & “バッカナール”

(ホントは私、「LULU」、したかったんだけどな~……)

 オペラ「LULU」の最終場。

 切り裂きジャックに腹を掻っ捌かれた、ヴィヴィ扮するルルが、

 1万人の目の前で、己の臓物を抱え上げ「ふぎゃぁ~~~っ!!」と絶叫すれば、

 さぞ、オペラおたくの皆様は、悦んでくれただろうに――

 しかし、

「お、お客様が怖がるので、今年は勘弁して下さいぃ……orz」

 そう、主催者に怯えながら断られ。

 今年は渋々「サムソンとデリラ」にしたのだった。

 ちなみに、昨年も今年も、クリスは参加していない。

 双子の兄にも、オファーは来ているのだが、

「シーズンイン直前に、Opera on ICEの為だけに、オペラの演目を振付している時間がないから」

 と、断っていた。

 そんなこんなで、視覚と聴覚を存分に愉しませてくれる、一夜限りの贅沢過ぎるアイスショー。

 ヴィヴィも、オケとメゾソプラノ歌手が謳い上げる “デリラ” の、力強いエネルギーを受け止めながら、

 華奢な身体に “サムソン” と “デリラ” 両者を乗り移らせ、精一杯 会場を沸かせたのだった。








―――――

※クリスはオペラ、試合やエキシビで滑ったこと無いんです(汗)
/1163ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ