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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第8章    

 何度も角度を変えながら、互いの唇を食み合い。

 時折、ねっとりと舌を舐められる。

 その浅い粘膜の交わりに、若干 躰の強張りを解いた途端。

 兄は容赦無く、妹の口腔を弄り始めた。

「……ふぁ……、……ん……、ンっ」

(……たべられ、ちゃい、そ……)

 ベストの裾をくしゅりと握りながら、只ひたすら、匠海の口付けに応える。

 大きめの唇が、長い舌が、

 会えなかった時間を取り戻すかの如く、余裕無く蠢いていた。




 兄の躰が、

 服越しでも判るほどに、熱くて。

 その火照りは、酒によるものなのか。

 それとも、性的興奮によるものなのか。

 はたまた、それ以外によるものなのか。

 それは、ヴィヴィには判らない。

 けれど、

 酒を1滴も口にしていない、己の火照りだけは、

 どのような種別のものか、容易に判別出来た。

「シャワー……浴びてくる」

 唇を離した匠海の吐息は、更に熱を持っていた。

「ん……」

 いつの間にか兄の首筋に回していた、両腕の力を緩めれば。

「ここで、待ってて」

 ヴィヴィの両手首を やんわり掴んだ匠海は、

 解きながら もう一度、口付けをくれて。

「……う、ん……」

 頷いた妹を最後にギュッと抱き寄せた兄は、宣言通り寝室を出て行った。





 しかし、その3分後。

 薄い躰にバスタオルを巻いたヴィヴィは、何故か恥ずかしそうに、兄のバスルームに立っていた。

「お……」

 言いにくそうに瞳を彷徨わす妹に、

 シャワーを浴びていた兄が「ん?」と、不思議そうに先を促す。

「お、おおおお、お背中っ 流します……っ」

「え?」

「んっと、えっと……、お “お背中流し” は “愛人の務め” だから……」

 殊勝な物言いをする妹に対し、兄はと言えば「ぶはっ」と吹き出していた。

 何に対して笑われたのか、解らないヴィヴィが首を傾げていると。

 こちらに差し出された、大きな掌。

「おいで」

 そう囁く兄は、嬉しそうに微笑んでいた。

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