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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第8章
あまりにも、ぎゅうぎゅうと抱き付いてくるヴィヴィを、変に思ったのか。
頭を撫でられて、上を向けば。
20cmの身長差から見下ろしてくる匠海と、視線がかち合う。
「さっきも、泣きそうな顔、してた」
匠海の指摘が解らなくて。
「え……?」
短く問い直した妹に、
兄はまるで “悪戯っ子をねめつける保護者” の顔で、言い募る。
「お昼前、玄関で出迎えた時。泣きそうな顔で見つめて来るから、思わずキスしそうになったじゃないか」
その指摘に、ヴィヴィは思わず息を呑んだ。
(ああっ 私の馬鹿っ そうだよね。そんな顔してたら、表向きは “ただの妹” なのに、変だよね)
「……っ ご、ごめんな――」
「バカ。「可愛くてしょうがいない」って言ってるんです」
咄嗟に謝罪を口にしようとした薄紅色の唇は、速攻大き目のそれで塞がれてしまった。
先程のキスで、既に火照っていたのに。
与えられる深い口付けに、更に煽られて。
(や……っ もう、我慢、できないっ)
じんじんと痺れ始めた、恥ずかしい場所を誤魔化す様に、
ヴィヴィは懸命に口付けに応えながら、逞しい躰に己の貧相な肢体を押し当てていた。
そんな妹の切羽詰まった状況は、兄には全て筒抜けだったようだ。
「さてと。ヴィクトリアがエッチなおっぱいで、全身洗ってくれるらしいから」
早速ツンと尖り始めていた、2つの小さな実をからかってくる匠海に、
「そ、そんなこと、言ってないもんっ」
普通にボディータオルで背を流すつもりだったヴィヴィは、どもりながら反抗した。
結局、両手で洗う事になってしまい。
ボディーソープを泡立てたヴィヴィは、兄の首から徐々に洗い清めていく。
「ふ。気持ちいいけれど、くすぐったいな」
時折、声を漏らしながら逞しい躰を捩る匠海が、何だか可愛くて。
調子に乗ったヴィヴィは、時折 脇や横腹をツンと指先で虐めながら、足許まで洗い上げた。