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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第8章    

 じいと下から見上げれば、切れ長の瞳の中に浮かぶ、疑問の色。

 いきなり、真顔で押し黙ってしまったヴィヴィに、匠海の顔からも笑みが消え。

 自分よりも6歳も上の男が、一瞬 ひるんだ。

 その瞬間を狙い定め、



「早く、お兄ちゃんを、

 ヴィヴィに、頂戴――?」



 灰色の瞳を欲望に滾らせながら、

 直情的に己の欲するものを要求していた。



 言葉は、もう貰った。

 今の自分には、充分過ぎるほどに、沢山。

 けれど、

 25日も逢えなかった、
 
 その日々を埋めるには、

 今は、言葉なんかじゃ、足りないでしょう――?



「……――っ ヴィクトリアっ」

 たった一言で、餓えた獣へと化した兄を、

 妹は必死に受け止め続けた。


 
 興奮が興奮を呼び。

 乱れた息さえも味わい尽くそうとしてくる、深い口付け。


 確かに、抱き締め合うだけでも、充分に気持ち良いけれど。

 それでも、

 粘膜同士で隙間なく密着し、

 空気さえ存在しないそこで、深く交わる善さには、

 到底敵わない。

 抗えない。



「ぁうっ きもちぃ……っ きもちいい、よぉ……っ」

 蜜を纏った媚肉を、猛った肉杭で扱かれる度、

 腰全体が性感帯になったかの様に、がくがくと戦慄いて。

「ああ、ヴィクトリアっ」

 『お前の全ては、俺の物』

 それを躰に必死に覚え込まそうとしてくる匠海は、余裕無く挿入角度を変え。

 ヴィヴィの全てを征服せんと、必死に腰を振り立てていた。

 10月なのに。

 ぱたりと滴り落ちてきた兄の汗に、

 男の必死さを垣間見た女が、蠱惑的に嗤う。



(オトコって、ほんと、馬鹿よね……)



 薄い唇を皮肉気に歪めた妹に、

 更に余裕を欠いた兄が、最奥を虐めてくる。

「ひっ あ、ぁあんっ ふ、ふかいよぉ……っ」

 途端に切羽詰った啼き声を上げたヴィヴィに、匠海はやっと優位に立ったと悟ったらしく。

「ああ、善い声だなっ」

 くにくにと子宮口を小突きながら、

 少々苛立ちを込めた声で、耳元に吹き込んできて。

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