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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第9章       

「すごく……綺麗だ……」

 灰色の瞳を慾に滾らせ、うっそりと嘯く兄に、

 羞恥を煽られた妹は、薔薇色の頬の上、大きな瞳を熱く潤ませる。

「あ、あんま……り、見ちゃ……っ ひゃんっ」

「ふ……。ヴィクトリアが、強請ったんだぞ? 「私もする」って」

 妹が疲れぬようにと、兄は丁寧に優しく抱いてくれていたのに。

 それでは物足りなくなったヴィヴィが、確かにそう、匠海に宣言して。

 そうこうして、ベッドからこのソファーへと、抱っこされて来られたのだけれども。

 両手を兄の太ももに突いて跨ると、どうしても胸を突き出す、恥ずかしい格好になってしまって。

 収めた兄自身を愛そうと、腰を跳ねさせる度、

 薄っすら浮き出た肋骨の上、頼りない白い乳房が ふよふよと揺れ、

 それら全てを、つぶさに匠海に見られていた。

「ヴィクトリア……っ」

 妹が滑り落ちぬよう、そっと腰に添えられていた片手が、
 
 腰と背筋を、忙しなく辿り始め。

「可愛いおっぱい、食べたい……」

 もう片方の手は軽く握られたまま、第一・第二関節で、両の尖りを擽ってくる。

「あン……、ぁ、あと、で……っ」

 ぱちゅん、くちゅん と、あられもない音を立てながらも、兄を制する妹に、

「「後で」って――?」

 人差し指と中指の間。

 関節の間に乳首を挟まれたヴィヴィは、甘い声で啼き。

 それでもめげず、己の狭い場所で、

 兄に蜜をたっぷりまぶし、何度も何度も撫で上げる。

「わ、私が、おにぃちゃん、沢山……、キモチっ よく、してあげて、から……っ」

(だって、1回だけ、なんだもん。一杯いっぱい、出して、満足して欲しいの……)

「……っ お前、なんて可愛いことを……」

 妹の睦言に、いたく感激したらしい兄は、

 何を思ったのか。

 乳房を擽っていた方の指先で、薄い唇を辿り。

 ゆっくりとその口内へと、人差し指を差し入れて来て。

「ふぅ……、んっ ぁむ……、ほに……ひゃぁんっ」

 従順にその指先を舌で舐め上げ、唇でチュウチュウ吸い付くヴィヴィ。

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