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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第10章
その翌日。
朝練を終え、オックスフォードSCの裏口から出て来たヴィヴィに、
「Hey ヴィクトリア! 今日の調子はどうだった?」
そう馴れ馴れしく声を掛けて来たのは、昨夜(というか今朝)のパパラッチ男。
「いい感じぃ~~❤」
キャスターをゴロゴロ引きながら、そんな軽口を叩くヴィヴィ。
その様子に、一緒に居るクリスは若干 不思議そうで。
「出待ちされる、ご気分は?」
次いで投げられた問いに、途端に顔を顰めたヴィヴィは、
心底 鬱陶し気な声で発した。
「やな感じぃ~~(-_-)」
「あははっ 今日は美味しいホットチョコ、期待してる!」
明るく からかって来る男に、咄嗟に振り返ったヴィヴィは、
「てか、もう来るなぁ~~っ!!」
両拳をプルプルさせながら、小さな声で喚いたのであった。