この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第10章     

 午前中はエキシビションのリハを行いつつ、合間合間に各社の取材を受け。

 そうして行われた13:30からの、GPファイナル エキシビション。

 昨日まで世界のトップ選手が激戦を繰り広げていた、パレ・オムニスポール・ド・パリ・ベルシー。

 本日もフランスを始めとする熱心なフィギュアファンで溢れ返り、15,000人を優に超える観客が埋め尽くしていた。

 一昔前までは世界規模で見れば、マイナー競技であったフィギュアスケート。

 それが今や、男子は連勝が止まらず。

 試合に出場する度にギネス世界記録を更新し続ける、不動の王者――篠宮 クリス。
 
 そして女子は、ヴィヴィアン・リー と 篠宮 ヴィクトリア。

 この2名の21歳の選手が、常に表彰台の1位2位を独占しつつ。

 下からはロシアを初めとする、将来有望な10代半ばの選手が突き上げているという、目の離せぬ状況。
 
 常に注目の的の1人であるヴィヴィは、女子シングル銀メダリストとしての滑走順を待機する間、

 カメラを向けて来た大会のキー局のマイクに向かって、にっこり微笑んだ。

「Victoria,Comment allez-vous?
 ――調子はどうだい、ヴィクトリア?」

「Va bien♡ Je ferai de mon mieux~!
 ――良い感じ♡ 頑張ってきま~す!」

 黒の丈短ビスチェとミニスカートを細い身体に纏ったヴィヴィは、手にしていた赤いレースの扇子を広げ、

 ひらひらと振りながら、アリーナへと続くバックヤードを歩いて行ったのだった。





 その数時間後――

「ごめんっ ヴィヴィ、ホントごめんね!」

 ISUオフィシャルホテルのバンケット会場。

 同フロアの隅にある女子バスルームには、そんな謝罪が響いていた。

「へ? 何が?」

 いきなり謝られたヴィヴィは、うっすらメイクを施した小さな顔に、きょとんとした表情を浮かべる。

/1163ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ