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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第10章     


【読者の皆様へ】

大変お待たせ致しました。
まずは下記の作者ニュースを、ご一読頂けますと助かります。

http://kanno-novel.jp/viewuser/newsdetail/10454/?guid=ON

――――




 間接照明が ほんのりと灯された寝室。

 ライトグレーのシーツの上、こてんと倒れた金色の頭。

 サラサラの前髪の間から覗く大きな瞳が、

 視線の先、ガラス張りのバスルームを捉える。



 天井から降り注いでいた、暖かなシャワー。

 湯気の立ち込めたそこでは先程まで、兄は妹の躰の隅々まで清めつつ、

 その大きな掌で、入念に解してくれていた。

 そして、ヴィヴィも。

 泡を纏った掌で、9週間ぶりとなる匠海の昂ぶりを包み込み。

 その太さと硬さを脳裏に焼き付け、これからたっぷりと愛される期待に胸を膨らませていた。

 なのに――

 いざベッドへと雪崩れ込んでからの兄は、相当ねちっこかった。

 長く離れていた期間を取り戻すように、肌という肌を啄ばまれ。

 紅く色付いた尖りと、蕩けた場所を丹念に可愛がられた。

 ――迄は良かったのだが。



 如何せん、それらを30分近くも続けられれば、ヴィヴィとて泣きが入ってくる。

(も……っ ゆ、指ばっか、やだぁ……っ)

 ぷっくり腫れた肉芽を吸い上げられながら、
 
 長い指で膣前庭を、ぽよぽよ擽られるのも。

 第二関節で弱い膣裏をゴリゴリされるのも。

(ぜ、全部、気持ち良くて……、イ、イっちゃった、けどぉ~~っ)

「こら、ヴィクトリア……。よそ見して」 

 妹を無駄に泣かせていた唇を離した兄は、そう不服そうに咎めてくる。

 バスルームの方へ向けていた顔を、己の下肢へと戻せば、ジト目で見上げてくる匠海と目が合う。

「ぉ……、おにぃ、ちゃ……っ」

 無意識に薄い腹に巻き付けていた両腕を、兄へと伸ばせば、

 蕩けたそこを可愛がる右手はそのままに、ゆっくりとヴィヴィの上へと伸し掛かって来た。 

 思わず両腕で抱き寄せた、逞しい躰。

 華奢な肢体を潰さぬ様に庇ってはいても、脚の付け根を押し返す昂ぶりの熱は誤魔化し切れない。

「…………っ」

 兄の男らしさに、たまらず こくりと咽喉が鳴る。

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