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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第11章
そして ぬぷんと音を立て、全てを抜き取られれば、
今度は空虚になったそこから、先程までの幸せが溢れ落ちてしまいそうな、喪失感に怯え。
白いシーツを波打たせながら、華奢な躰が猫の様に丸くなる。
暗闇の中、鈍い光を放つ金の髪を一撫でした匠海。
きしりとスプリングを軋ませ、高いベッドから降りたかと思えば、数秒後。
シャッと鋭い物音が、静かな寝室に響いた。
「………………?」
何だろうと振り返った灰色の瞳。
先程まではぴっちりと、カーテンで閉じられていたガラス窓が、
今や何の遮りも無く、全開されている様子を映し出していた。
「お、ぉに……っ な……っ!?」
(何してるの~~っ!? まっ そ、外、丸見えだよ~~っ!!!)
兄の意味不明な行動に、驚嘆し過ぎた妹は言葉に詰まり。
そして、
「ヴィクトリアに満足して貰える様に、もっと刺激的な事しようか」
そんな無茶苦茶な言葉を発しながら、こちらへ戻って来た匠海。
ベッドの際に深く腰掛けたかと思えば、ぽかんとしている妹をひょいと抱き上げ、背中から抱き込み。
あろうことか そのまま――
「え……? あっ!? ゃ、やだぁ……」
下から硬く太いものを捻じ込まれる感触に、長い両腕が巻き付けられた肢体が、脅えた様にぶるりと震える。
「大丈夫、どこからも見えないから」
「うっ 嘘……。み、見えるもんっ!」
(だって、私から見えるってことは、向こうからも見えるってことでしょうがぁ~~っ)
必死に身を捩り、夜景を映し出す窓際から逃れ様とするも。
そのせいで力んでしまい、奥に溜まっていた白濁が とろとろと溢れ出てきた。
「おや、俺のが垂れてきちゃったな? ほら、栓してあげようね」
言葉尻は優しいものの、やっている事は鬼畜以外の何物でも無い実の兄に、
妹は「やだっ」と半泣きで抵抗したが。
その甲斐無く、奥深くまで突き立てられたものに、細い咽喉からは甘苦しい吐息が漏れた。