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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第11章
「落ち着いて、ヴィクトリア。お前、夜に50階建ての高層ビルを見上げて、その窓から人が見えたことあるか?」
「……な、ない、けど……っ」
しかも、冷静になって考えてみれば。
ベッドから窓際までは距離があるので、地上にいる人間からは自分達の姿が目に入らないのは、ヴィヴィだって本当は分かっているけれど。
けれど――
「やだぁ~~。は、恥ずかしぃ……」
甘えた声音で むずがる妹の耳元、「可愛い」と囁いた匠海。
ガラスに映り込んだヴィヴィと視線を合わせると、思わせぶりにその薄い腹を撫で上げる。
「ほら、奥まで俺が入ってるな?」
そして「もう動いてもいい?」と言いたげに、切なそうに自分を見つめてくる切れ長の瞳。
「ぉ……お、に……ちゃっ」
背後から やんわりやんわりと乳房を愛し始めた匠海に、心とは裏腹、快楽に従順な躰は徐々に軟化していく。
ガラスに映る大きな掌は、厭らしく蠢き。
時折 長い指の狭間に尖りを挟むと、きゅっと扱いてくる。
そんなふうにされれば、もう何度も達しているヴィヴィは、兄のことしか考えられなくなっていく。
己の胎内で切なそうに脈打っている、愛しい男の可愛いもの。
それを慰めたくて、細腰を揺らせば。
「ああ、気持ちいいよ……」
耳朶を湿らせる喘ぎに、更に腰をくねらせてしまう。
(ゴリゴリ、気持ちいい……、おにいちゃんの、凄い……っ)
蕩け切ったところに深く突き立てられた、カチカチの太いもの。
それを めい一杯味わいながら無心に腰を揺らす妹を、兄は胸を可愛がりながらも好きな様にさせ。
そして、早々に可憐な声を上げて達してしまったヴィヴィ。
くたっと倒れそうになるのを腰を掴んで支えた匠海によって、更に円を描くように収縮したそこを解される。
「ひぅんっ あ、もっ イ、イってるからぁ~~っ」