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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第12章
2度目の別れから まだ2週間も経っていない、今――
夜な夜な 己の半身をもぎ取られた苦しさに苛まれ、
自分の心と身体を、何とか誤魔化し続ける日々。
そんな現在の自分には、前述のエキシはあまりに辛いものだった。
でも。
だからといって、
兄との再度の離別を決意した事に、後悔の想いは無い。
これ以上自分を誤魔化し、独りで生きていけるほど、
自分は強い女じゃなかった。
たった2日で仕上げた、新たなエキシビション・ナンバー。
その翌日の日曜日、コーチ陣の前で初お披露目したのだが……。
ショーン・ヘッドコーチは、何故か大爆笑で。
シエナ・サブコーチは「世間の反応が、若干怖いわねえ~」と苦笑い。
そして、クリスは、
「ただただ、ひたすら可愛い……」
そう呟きながら、妹の貧相な身体を ひしと抱き締めたのであった。
その週末は、ロンドンのオーウェン邸で父方の家族と一晩過ごし。
そして、その翌週末――1月13日(土)には、
我らがダリル・フォスター女史(?)が、はるばる田舎からご帰還遊ばされた。