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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第14章
「――っ!? ヴィ……っっ」
やっと中でたっぷりと吐精出来る。
そう思ったであろう矢先に、再び悪魔の如き仕打ちをしてくる妹に、
兄はとうとう限界に達したらしく、仰向けの状態から ぐるりと半身を捩ってしまった。
両膝を付いた股の間。
悶絶する匠海を見下ろすヴィヴィの顔に、あまりにも無邪気な笑顔が浮かぶ。
すんでのところで突き放された鈴口からは、トロトロと透明な先走りの蜜が滴っており。
それを隠す為か、はたまた辛くて自分で慰めようとしてか。
両手で己の陰茎を覆った兄を、妹の細い手が止めさせた。
「うふふ、なんか可愛いの❤」
「……~~っ」
「6個も下の妹に弄られて悶える、大企業の社長候補か……。ふふ、形無しね?」
広い背中の後ろに身を横たえた妹は、背後から片腕を伸ばし、硬く熱いそれを掌に包み込む。
「ヴィク……ト、リア……っ」
ぬちゅぬちゅと卑猥な音を立てていた精液は、徐々に粘度を失いサラサラになっていき。
血管の浮き出たゴリゴリとしたそれは、意地悪しないで今すぐ己の中に導いてあげたくなるほど、兇暴なそれだった。
「おにいちゃん、の、弱いトコロ」
「……っ ぁ……っ、ぁあ!」
亀頭の割れ目に人差し指を食い込ませれば、目の前の逞しい肩が愛らしく思えるほど戦慄いて。
思わずぺろぺろと舐めてしまったヴィヴィは、気付けば夢中になり。
兄を手で慰めながら、色素の薄い肌にチュっと吸い付いていた。
「あ……ごめん。痕付いちゃったや。でも大丈夫だよね?」
「なに、が……?」
「お姉さん、妊娠中で抱けないから。見られる恐れないもの」
肩甲骨の上に薄らと浮き上がった内出血の痕。
それを更に吸い上げれば、濃く色付いた口付けの後は、男の肌と言えども とても婀娜っぽく映えた。
妊娠していても互いに肌を見せ合ったり、もしかしたら一緒に入浴したりするのかもしれない。
あの朗らで屈託の無い義姉でも、夫の不義の痕を目にすれば嫉妬に駆られたりするのだろうか?