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第1章 落花

楼主に渡された紙を頼りに、百合は辺りを見渡しながらも部屋へと辿り着いた｡

こじんまりとした部屋には､燭台と鏡台のみの簡素な部屋だ｡

百合は隅に座りながら部屋を眺めていると、鏡台の上に万華鏡が置かれていた｡

どうやら他の遊女の物らしいーー
百合は楼主に先程言われた言葉を思い出す…

綺麗なだけじゃこの世界ではやっていけないよーー

もう自分は売られた身なのだ…それが百合に重くのし掛かる｡