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淫と乱
第5章 ドロドロ
 
 右目に違和感を覚えた半年前。

 初めて右目を見た時は眼科に駆け込んだ。

 疲れ目で充血している訳ではなかった。

 原因が分からず悶々としながら寝ていれば、夢にブルマだけを穿いた裸のオナゴが出てきた。

 何か言っていたが覚えていない。

 ただ、目が覚めて直ぐに、コソコソ隠れて朝からパンツを洗った事を覚えている。

「ワシも…若いな………」

 指先にパンツがガビガビだった感触が蘇り、思わず手を握り締めた。

 そして、学校の体操着を今のピチピチ体操着に変えたのも半年前。

 見詰めた他人【ヒト】を、ある程度まで操る事が出来る赤い右目。

 右目を駆使して、無理矢理通したピチピチ体操着。

 頑張ったよ、ワシ。

 今でも、何処まで操れるか分からん。

 操れん時もある。

 無意識に操れる状態にさせてしまう為に掛けているサングラス。

 何て不安定な右目の能力。

 もし、再び夢の中でブルマオナゴと話が出来たら、文句を言うつもりだ。

 『ワシと一発ヤらんか』と。

「それよりも…もっと精力復活せんモンかな……」

 鏡を見ながら呟いた。

 ドクンッと胸が高鳴った。

 確かに右目を見ていた。

「…ワシ……自分に……掛けた?」

 まさか、自分にも掛かるとは思わなかった。
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