この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
淫と乱
第6章 ネバネバ
「よっ…ほっ…はっ………」
いつもは短いスカートの裾を押さえて登る階段。
しかし、今は授業中。
誰も真希の後ろに居る訳でも無かった。
裾を翻して、太腿を剥き出しにして階段を数段飛ばして登っても、誰にも中を覗かれない。
しかし、そこは小柄で運痴な真希。
いけても、二段がやっとだった。
「くそぉ……」
何か悔しい。
分からないけど悔しい。
お尻が見えるくらいに勢いをつけても、おっぱいをブルンブルン揺らす程に勢いをつけても、三段目に脚が届かなかった。
まだ階段はある。
いくらでも、真希にチャンスはある。
階段なんかに負けない。
…つい、ムキになった。
お陰で、この時ばかりは気が紛れていた。
「あとちょっとだったのに………」
真希の体があと少し大きければ届いていたところまでいけた。
決して、真希の脚が短かった訳じゃない。
「…まだ次が……ありゃ………」
意気込んだところで、目の前の現実にアッサリ撃沈。
階段は終わっていた。
屋上へと出る、グレーの鉄扉だけが視界に飛び込んできた。
気を紛らわす事が出来なくなれば、復活する胸騒ぎ。
その時、廊下から見えた、眩しい外の風景が頭を過ぎった。
…景色見れば……変わるかな………
長閑な土地に建つ学校。
自然に恵まれた土地ならではの景色。
見慣れているとは言え、気を紛らわしてくれるかもしれない。
真希の手は躊躇う事も無く、鉄扉の取っ手に伸びていた。
…でも……
いくら夢中になっていたとは言え、一階から四階、更には屋上まで一気に登れるとは思っていなかった。
…えっちの時の体力は自信あったけど……
…ここまで上がれるって……
…意外と真希って体力あるんじゃ………
『…えっち限定にしちゃいけないと思うブルッ』
つくちゃんのツッコミが聞こえた気がする。
「…うん…空耳だよね」
気にしないで鉄扉を開けてみた。