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淫と乱
第6章 ネバネバ
グラウンドと大自然に向かって仁王立ちの真希。
パタパタと短いスカートの裾が靡く。
空耳。
きっと、空耳。
「まさか、こんな所であの真希ちゃんと会うとはねぇ」
空耳じゃなかった。
両手を腰に当てて仁王立ちになった儘、体が強張る。
「授業中だってのに、人気者の真希ちゃんもサボりかなぁ?」
確実に背後から声が聞こえる。
空耳じゃない。
風が微かに強くなり、短いスカートは一段と捲れ上がる。
お尻にもアソコにも感じるえっちな風。
「え、えっと………」
無人だと思っていたところに現れた人物。
カアッと顔が熱くなってくる。
もし、最初から真希を見ていたのであれば、当然、恥ずかしいトコも見られていた筈。
強まる羞恥心に振り向けない。
見られていた恥ずかしさが体を強張らせる。
「誰でも知ってるあの真希ちゃんが、屋上で…ねぇ………」
何を言わんとしているか想像がつく。
一段と顔がカアッと熱くなる。
自惚れながらも、この小さい学校で真希を知らない人は居ない。
何時からか、目立つ存在になっていた。
それなのに、授業中の人気の無い屋上で、ノーパンでありながら短いスカートを翻していた。
「あ、あの………」
相手が真希を『ちゃん』で呼ぶなんて、今は気にしてる場合じゃない。
それよりも重要なのは、真希が屋上で恥ずかしい姿になっていた事。
振り返る勇気は無かった。
グラウンドと自然を視界に入れた儘、顔の熱さを感じながら言葉を続けた。
「…ま、真希が……魔王ごっこしてたのは内緒に………」
「いや、そっちじゃないだろっ!?」
『…真希っち、そうじゃないブルよねっ!?』
背後の人物と、居ない筈のつくちゃんのダブルツッコミを戴いた。
何か違ったらしい。