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淫と乱
第2章 ヌメヌメ
そんな余裕も僅かな間だけだった。
「う…も…もぉ………」
立てた膝がブルブル震える。
両手で下腹部を押さえても、風が吹く度に体がビクッとなる。
…もう…真希は…大人…なんだからぁ………
トイレに行けなくおもらしをしてワンワン泣いた記憶が蘇ってきた。
…真希……負けちゃダメ………
顔を顰めて尿意に耐える。
ベンチの下で蠢くソレが恨めしい。
…もう…コイツ……なんなのぉっ………
最早、気持ち悪いとか思ってる場合じゃなかった。
とにかく、トイレに行くには邪魔な存在であった。
目も無いソレを睨みつけても、ソレは生々しくどす赤い体にヌメッとした光沢を浮かばせて蠢くだけ。
「うっ……また………」
アソコを執拗に風が撫でる。
えっちな風さんねぇ…なんて言う余裕も無くなっている。
「も、もうっ! アンタ…邪魔っ!!」
限界が近かった。
真希のアニメ声が公園に響いた時だった。
「…ふぇっ!?」
今まで蜷局を巻いて蠢いただけのソレ。
まるで真希の声に反応したかのように、鎌首を持ち上げてきた。
…コイツ……首なんてあったのおっ!?
変なところで驚いている場合じゃなかった。