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淫と乱
第2章 ヌメヌメ
 
「ブチュッてしたよぉ……ブチュッてぇ………」

 あの音と、ローファー越しに感じた感触に鳥肌が立った。

 便器に跨がる足首を見ると、飛び散った緑色の液体。

「うわ……早く洗いたい………」

 和式の便器に跨がった儘で洗う事など到底無理。

 早く洗いたい願望だけが、真希の中に渦巻いていた。

「…なのに……」

 何故か止まらない。

 どれだけ我慢してたのか、どれだけ溜め込んでいたのか分からない。

 しかし、ボロボロの薄暗いトイレに駆け込んで、便器に跨がってからというもの、アソコから噴き出す液体は勢いを衰えないでいた。

「……何か…壊れちゃった?」

 膀胱がおかしくなったと思わせる勢いが続く。

 噴き出す音が徐々に恥ずかしさを覚えさせる。

「音姫なんて……無いよね」

 ただでさえ、ボロボロのトイレ。

 便器は昔ながらの和式。

 そんな場所に、音を紛らわせてくれる装置など付いている訳もなかった。

「…それにしても……。アレ…何だったんだろ………」

 生々しい光沢を見せた物体を改めて思い出す。

 ミミズよりも大きく太い物体。

 不気味な様相に、今になって恐怖を覚えた。

「取り敢えず……帰ったら恭子さんに相談しよ………。
 …ただ………」

 便器に跨がる脚の間をチラッと見てみた。

 一本の陰毛も生えていない股間。

 相変わらず、液体が噴き出していた。

「いつ終わるの…コレ………」


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