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淫と乱
第8章 カシャカシャ
 
 スカートから伸びた太腿をピタッと合わせながら、ジトーッとつくちゃんを見る。

「…でも、最終的には助かったブルよね?」

「そ、そうだけどぉ……」

「…だったら、別に撮ってても問題無かったと思うんだけどブルっ」

「でも、もっと早かったら、あんなミミズみたいのに……」

 あんな太くてヌメヌメした物体が真希のナカに挿入【ハイ】ったのを思い出すと、ブルッと体が震える。

 何か体の奥がズキッとする。

「…でも、結果的にはこうして無事だブルよ」

「でも、あんなの挿れられた真希の……」

「…真希っち悦んでたブルよねぇ」

「ちょ、そんな訳………」

 無いと言い切れなかった、自らのえっちさが恨めしい。

 確かに、何だかんだ言って、快感に呑まれたけど、つくちゃんに突っ込まれるとは思わなかった。

「てか……なかなか助けないと思ったら………」

 まだ続いていたスライドショー。

 同じ画像が一つもない。

 いい加減、止めて欲しい。

「…撮るのに夢中になってたブルっ」

 逆に折り畳んでやろうかと思ったのは言うまでもなかった。

「…てっきりつくちゃんは真希の敵かと思って……」

 それでも、怒りを堪えて軽い口調で言葉を吐き出した。

「…ガーンっブルっ……」

「えっ? えっ!?」

 てっきり、いつものように軽く返してくるかと思ってた。

 しかし、予想に反して、つくちゃんの口調は沈み気味だった。

 何か、ダメージを与えたっぽい。

「…ちゃんと…真希っち…助けたのにブル……」

「ちょ…つくちゃんっ!?」

 開いている携帯の画面には『悲』の文字が出ていた。

 罪悪感がハンパなかった。
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