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淫と乱
第12章 海の家
 
「うわっ……エロっ」

 私の左腕を掻い潜った男の右腕が、おっぱいを包んでいたビキニをずらした。

 生地が乳首に引っ掛かり、下乳が向かいの男に晒される。

 その声にカラダがビクッと反応する。

 うっすらと汗を滲ませたおっぱいが辛うじて乳首を隠しただけで、乳輪さえも僅かに出ている。

「もう、乳首ビンビンじゃぁん」

「そんな…声……大きいぃ…」

 ドクンドクンと鼓動が聞こえてきそう。

 周りの喧騒が大きく聞こえる。

 頭がクラクラとしてきて、俯いた顔が上げられない。

「こんな爆乳…初めて生で見たぜ」

「下乳だけでも柔らかそうだよな」

 二人の会話がイヤでも聞こえてくる。

 大きな声のイヤらしい言葉に、周りから見られていないか気が気でない。

 恥ずかしさが込み上げてくる。

 それなのに私の左手は、隣の男のモノを掴んだ儘。

 ゴシゴシと擦る動きが止められない。

 恥ずかしい筈なのに、まるで私の手じゃないかのように、勝手に動いてる。

「てかさぁ……」

 向かいの男の声にドキッとする。

「もうちょい………」

「分かってるって」

「えっ!?」

 勝手に成立した会話。

 私が声を上げても、とっくに遅かった。
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