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淫と乱
第13章 パラソルの下
 
「だ、大丈夫…ですか?」

 赤井先生が普通の口調になっている。

 それだけ、あたしが変だったんだと思うと恥ずかし過ぎる。

 顔が熱くて、抱えていた膝の間に顔を埋めた。

「だ、大丈夫…よ」

 ちっとも大丈夫じゃないけど、大丈夫と言っておく。

「そうですか…。しかし、みんな遅いですな。ガハハッ」

 アッサリあたしへの心配は無くなったらしい。

 それはそれで、何だか複雑。

「そ、そうよね」

 まだ顔が熱くて上げられない。

 ここまで恥ずかしがり屋では無かった筈。

 どこかおかしい。

「それにしても…暑いですなぁ。ガハハッ」

 そう言った赤井先生を、チラッと見れば、相変わらず体を動かしている。

 暑いなら、大人しくしてれば良いと思うけど、ちょっとおかしいのが赤井先生だから黙っておく。

「まぁ…夏だから、暑いのも………っ!?」

 少しだけ顔を上げた時だった。

 確かに暑い事は暑かった。

 雲一つ無い青空に照り付ける太陽の陽射し。

 パラソルの下で海風を浴びても、暑さを感じていた。

「んん? どうかしましたかな? ガハハッ」

 足を開いて、上体をグルングルン回してる赤井先生。

 ビキニパンツのモッコリがやけに視界に入る。

「あっ…いや……何でも………」

 何でも無くはなかった。
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