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淫と乱
第14章 結末
 
 砂塗れになっていたビキニを着けようとしていた手が止まる。

「ま…マジ?」

「……マジ」

 語尾の『ブルっ』はどうしたんだ、つくちゃん。

 凄い信憑性がある。

 美奈ちゃんに、こんな精液塗れの姿なんて見せられない。

 見られたら、何言われるか分からない不安。

「嘘…だよね?」

「……マジ」

「居るわけないよね?」

「……マジ」

 頼むから『ブルっ』って言って欲しかった。

 画面に『(-▽-)』でも出てたら、まだ気分は違っていた筈なのに。

「………マジっすか……」

「……マジ」

 もう、落胆しかない。




「……マジよ」

 此処で岩の間から出てくるか、美奈ちゃん。

「……えっ!?」

 てか、美奈ちゃん。

 陰毛丸出しで、下半身スッポンポン。

 何があったのか、分からない。

「…美奈っちも…お楽しみだったブルっ」

 美奈ちゃんが居るのに、平気で喋るつくちゃん。

「まぁ、アタシも色々ね………」

 つくちゃんをスルーして、キリッとされた顔を見せられても。

 アソコ丸出しの儘だから、格好ついてない。

 そもそも、携帯が浮いてて話してる事に疑問は抱かないんだろうか。

 何だか、ツッコミが間に合わない。

 第一、真希はさっきまでアンアン喘いでて、今も精液塗れ。

 美奈ちゃん、何も言わないとかどういう事なんだろか。

「取り敢えず、アタシも洗いたいから海に行くわよ」

 良く見たら、美奈ちゃんのお尻から白い液体が垂れてる。

 人の事は言えないけど、綺麗な海で精液塗れのカラダを洗うってバチが当たりそう。

「…とにかく…さっさと行ってくるブルっ」

 つくちゃん、『(-.-;)』の顔文字いらない。
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