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淫と乱
第14章 結末
 
「…上手くいくと良いブルね」

「う、うっさいわよっ。だ、黙ってなさいよ?」

「…見返り貰ったから分かってるブルっ」

 普通に会話してる、美奈ちゃんとつくちゃん。

 初対面の筈なのに、ヒソヒソと意味深な会話までしてる。

 一体何があったんだ、一人と一台。

「そろそろ戻るわよっ」

「あ、うん」

「…いい加減充電が危ないブルっ」

 疑問盛り沢山の上に腑に落ちない事ばっかり。

 それでも、いい加減戻らないと恭子さんとかが心配してそうだった。

 依然として、何だか精液臭いけど仕方ない。

 再び水着を装着しながら、砂浜に戻った。

「………お、おかえり」

 誰だっけ。

 いきなり、影の薄そうな男の人が立ってた。

 何処か見覚えがある。

 というか、いつから居たんだろう。

「う、うん………」

 美奈ちゃん、歯切れ悪くて顔が赤い。

「…ひゅ〜ひゅ〜ブルっ」

 つくちゃんは『(-▽-)』の顔文字まで出して冷やかしてる。

 凄い疎外感を感じる。

「き、霧島さんも……おかえり………」

「う…うん………」

 真希の事も知っているみたいで、一体誰なんだろう。

「…アンタ……その顔は………また忘れてるでしょ?」

 美奈ちゃんのジト目が痛い。

『( -▽-)』

 視線を避けた先にはつくちゃんの顔文字。

 一体、この連携の良さは何なんだ。

「は、はは………。薄井だよ、霧島さん」

「うんうん。薄井くんだよねっ」

 分かってた。

 分かってたんだから、いつまでもジト目は止めて欲しい。


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