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淫と乱
第15章 露天風呂
 
 じーっと見る。

 ふよふよ浮いてる。

 じーっと見詰める。

『(///▽///)』

 どう見ても、赤い真希の携帯。

 真希に見詰められて照れてる場合なのか、つくちゃん。

「ちょ、ちょっとぉっ」

 美奈ちゃんと薄井くんだけじゃない。

 皆が居る前で、ふよふよ浮きながら話すつくちゃんに驚くしかない。

「…何だブルっ?」

 普通に話しちゃってる。

「みんな居るのに、つくちゃん浮いてたら………」

「…大丈夫ブルっ」

 やけに自信満々のつくちゃん。

 『(-▽-)』の顔文字が憎たらしい。

「ほら、アンタもこっち来なさいよ」

「つくちゃんもおいでぇ」

「…分かったブルっ」

 ぴゅーっとお母さんの所に飛んでいくつくちゃん。

 何で、馴染んじゃってるんだろ。

 お母さんも平気でつくちゃんを胸の谷間に挟んだ儘、アンズ先生と話してる。

「ほらほら」

「あ、うん………」

 急かす美奈ちゃんの声に、ソファーに座る。

 確かに高そうだけあって、ふかふかだった。

 ソファーの上でポンポン跳ねたくなるのも分かる気がする。

「…アンタは跳ねないでね」

 美奈ちゃんのジト目がおっぱいに突き刺さった。

「…ちっ」

 そこで、何で薄井くんが舌打ちする。

 薄井くんに向いてる美奈ちゃんの般若顔。

 横から見ても怖いんだけど。

「じゃあ、これからお風呂に入りに行きますよぉ」

 お母さんの一言で、剣呑とした雰囲気から逃げられた。


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