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淫と乱
第3章 スケスケ
 
 いつもよりも素早くシャワーに手が伸びる。

 浴室の床の冷たさと同時に、足首から膨ら脛に掛けて感じる嫌悪感。

 いつもと同じ早さでシャワーから出て来るお湯にもどかしさを覚えながらも、体よりも先に脚へとお湯を当てた。

 上体を倒して、左手でシャワーを持ちながら右手で擦る。

 椅子に座る余裕も持たせない気持ち悪さ。

 頭にあのウネウネとした物体の姿が蘇り、そいつの体液だと思うと更に気持ち悪さは増していった。

 一心に、右手の掌で脚を擦る。

 お湯だけでは取れなければ、腕を伸ばして石鹸を泡立てる。

「んもぉ…何なのよぉ……」

 しつこい汚れに、思わず言葉が洩れる。

 頭を下げ続けているだけに、頭に血が溜まってきた。

 少しばかりクラクラしかけ、脚を肩幅に開いて堪える。

 ムキになっていた。

 クラクラ感よりもネバネバ感が堪えられない。

 ゴシゴシと手を擦り付ければ、重力に従っているおっぱいもバインバインと揺れる。

 揺れの激しさに付け根から僅かに痛みを感じる。

 普段は肩凝りの原因にしかならないおっぱい。

 でも、恭子さんも大きいし、そんな嫌いじゃない。

 でも、邪魔する今だけは、この脂肪の塊が嫌いになりそう。

 今だけで良いから貧乳になりたい。

 一瞬、誰かの恨みを買った気がするけど気にしない。

 とにかく、今はアイツの体液を取り去る事が先決だった。


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