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真紅の絆
第2章 1話
「殿…雅影さま…」

涙声になってしまった。初な身体でもないのに、呆れられてしまうかと思う。

「桃、俺の首に抱きつけ」
「…はい」

キュッと抱きつくと、馴染んだ肌と体温。心がほわほわと浮上する。
怖いものなどないのだと…心の底から思うのに。

「桃…痛かったら言え」

蕾に熱いものが押し当てられる。

「はぅ…ッ」

柔らかい内壁を割られるように雅影が入ってくる。
侵食されていく恐怖。でも身体は慣れている。

怖いのは心だけ。

「雅影さま……んぅ…」

繋がりながら、優しい口づけをされる。
胎内と口で雅影の熱さを感じながら、感覚が蕩けていくのを感じていた。

――駄目だ…飛ぶ……。

灼熱の熱さが敏感な粘膜を擦る。身体の内部から痺れが背筋を駆け抜けた。

「あ、は…ッ、あぁ…ッ!」

一層甘い悲鳴が出て、でもそれを押さえることが出来ない。
火花が散る。身体の中から湧き出てくる快楽が怖くて、雅影にしがみついた。

「桃…」

名前を呼ぶ主の吐息も荒い。身体を揺さぶられ、肉壁が悲鳴をあげるように熱くなる。
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