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真紅の絆
第2章 1話
雅影と桃丸もまた、二年ほど前からそういった関係を結んでいた。


「ちょっと!なんであんなこと言うんですか!」

真っ赤な顔をして桃丸が文句を言う。しかし雅影はどこ吹く風か構わず桃丸の着物に手をかけた。

「俺、怪我人ですからね!」
「手当だよ。過剰に反応してんじゃねーよ」
「…!だって!!痛…!」

焼酎を傷口に吹きかけ、丁寧にサラシを巻かれた。
ズキンズキンという痛みが一層強くなった。

「痛むか?」

ニヤりと笑う雅影に対し。

「お手数かけて申し訳ありません。大丈夫です!」

と引きつった笑顔で返した。

「意地っ張りだなー桃は。さて、寝るか」

敷かれていた布団に桃丸を押し倒し、雅影がその横に滑りこむ。
桃丸はギョッとして離れようとするが、腰を強く抱かれて動けない。

「ちょっと!俺、怪我人ですから!」
「痛くないんだろ?」

ギラリとした視線を桃丸はムッとして跳ね返す。

「さ…さっきのは嘘でした!超痛いです!」

ぷい、と膨れて顔をそむける。

「だったら痛みなんて忘れさせてやるよ」

そう言って雅影は、桃丸の着物に手をかけた。


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