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第9章 溶ける

「すごいよ……」


つぷ、と少しだけなかに入り込もうとした指。
ほらまた、と呟く葉月くんの声。
手のひらで塗り広げるようにして私のそこは満遍なく撫でられる。
ぬるぬるが広がる。
気持ちよくて、また、さらに足が開いた。
くちゅくちゅと音をたて、いじられるそこ。


……顔が熱い。


葉月くんにそんなふうにさわられて、感じてる自分が恥ずかしい。
でも、じんわりとした気持ちよさに身体も心も嘘はつけなかった。
頭の中で、もっと……もっとさわってほしいって、そう願っていた。


「────!!」


不意にふれられた場所の、強い、直接的なその感覚。
身体が痙攣するように跳ねる。
そしてすぐに離れた指。

え、と目を開けると、私を見下ろしていた葉月くんと視線が合った。


「……今の痛かった？」


首を振って答えると


「じゃあ気持ちよかった？」


そう聞かれ、小さく何度も頷く。


「うん」


葉月くんがほっとしたように微笑む。
そして再びふれられたその場所──また、びくんと身体が反応した。


「あ……」


たまらず、出してしまった声。
葉月くんはそこを丁寧に優しく触ってくる。
指先で円を描くように回され、かと思うと軽く小刻みに震わせるように刺激してくる。


「ん……っ、あ、あ……っ」


口元から無意識のうちに外していた手。
喘ぐような声が勝手に漏れていく。
だってそこは本当に気持ちよくて。
背筋がぞくぞくしっぱなしで。