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宵闇
第9章 溶ける
「……もう少し強くするよ」
すくわれた蜜。
その場所にぬるぬるとたっぷり塗られた。
それだけでも腰が勝手にびくびくと動いてしまったのに、さらにそこをさっきより強めに触れられ────。
「っああっ……!」
たまらず、反ってしまった背中。
「痛い?」
かけられた言葉に首を振る。
痛いわけじゃない。
気持ちいい──それは間違いなくて。
くりくりと円を描く指が、下から上に擦るような動きに変わる。
「……っや、ぁん!」
ずっとそうやっていじられ、何だか変な感覚を覚えた。
気持ちいいんだけど、それだけじゃない。
勝手に身体がその指から逃げるようにくねる。
でも葉月くんの指はついてくる。的確にその場所をとらえたまま、擦り続ける。
「やあっ……!」
不意に感じた、葉月くんの重み。
押さえ込まれるような形になり、動かせなくなった身体。
その感覚が私を襲う。
じわじわと内部からこみあげてくるような何かが。
「あっ、あ……あ、っ」
身体に勝手に入る力。
葉月くんに繋がれている手に……足先にも、ぎゅうっと。
……なにこれ。
なに、これ────!
「……やっ、だあ……っ!」
首を振る。
初めての感覚に恐怖すら感じた。
それでも葉月くんの指先は止まらない。
私を、追い詰め続ける。
待って、と言いたいのに、そんな余裕すらない。
目元にも、口元にも、身体のすべてに勝手に力が入っていく。
顔がすごく熱い。