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宵闇
第13章 衝動
「葉月く……ん」
どうにもならなくなって身体を捩らせながら彼の名を呼ぶと、舌が、そこから離れた。
私の蜜に塗れた口元を手の甲で拭いながら、伸び上がってくる。
その、淫靡な姿にぞくりと背筋を走るもの────。
私は彼から目が離せなくなって。
葉月くんも私を見つめてきて。
「ね……も、私……っ……」
縋るように口にしたのに
「ん?」
気づかないのか、気づかない振りなのか、私を見下ろしたまま。
深まる、飢餓感にも似たその感覚にたまらず目が潤んできた。
「おねがい……」
「何? 琴音」
この感覚を鎮めてほしいのに……そんなこと口になんて出せない。
「う……」
思わず唇を噛んだ。
目をぎゅっと閉じたとき────。
「っあ」
ちゅぷ……となかに挿れられた指。
なかを探り出すように動き出す。
「あ……」
指が抜かれ、でもまたすぐにはいってきた。
さっきより少しきつい。
でももうとろとろの私のなかは、すぐにその侵入を許す。
「……っ、あ」
たぶんそれは二本の指。
私のなかをぐちゅぐちゅと弄ってる。
葉月くんの指が私のなかにはいってる。
大好きな、細くて長いあのきれいな指で、私のなかはこんなにもかき回されてる──その事実が私をたまらなく興奮させていく。