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第13章 衝動

「────ああっ……！」


さっきよりも強い刺激に、びりびりとした感覚が私を襲う。


「さっきとどっちがいい？」


ちろちろと舌が、上下に……左右に小刻みに動かされる。
時折また、つんつんとつついてくる。


「やっ、いや……ぁあ……！」

「琴音、どっち？」


そんなの聞かれても答えられない。
というか、答える余裕なんてあるわけない────。


身体が勝手にびくびくする。
熱い。
なかが勝手に指を締め上げる。


「……いきそう、だね」


葉月くんの微かな呟きを耳が捕らえた。
その兆候を感じていた私は小さく何度も頷く。

すると、なかの葉月くんの指が動きを変えた。
気持ちのいい場所を一定のペースで淡々と押すように擦り上げてくる。


「あっあっ……それ、や……！」


それは確実に私を高みに昇らせていく動きだった。
シーツをぎゅっと握る手に力がさらに入っていく。
ううんそこだけじゃない。身体にも力が入り、ぴんと伸ばした爪先がシーツを引っ掻くようにもがく。
息が荒くなっていく。

呟くような声で葉月くんに伝えた。


「あっ、あ、だめ……もうっ……」


私の限界を感じ取ったのか、葉月くんがちゅうっと敏感な尖りを吸った。
そのままちろちろとひたすらに舐め上げられ、あとはもう一気に────。


「っ────!!」


身体が仰け反った。
喉から言葉にならない声が漏れる。
私のなかが勝手に動いて、葉月くんの指をきゅっ……とリズミカルに締め付けた。


ああ────……。


……気持ちいい。
ものすごく……そうたまらなく気持ちがいい────。