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宵闇
第4章 琴音
それから私は、応援の言葉を口にしながらも心の中はいろいろな感情でいっぱいの数ヶ月を過ごした。
合格したら、葉月くんはここからいなくなる。
今みたいに、何でも話したりできなくなる。
……ずっと。
ずっと私は葉月くんに甘えて、頼ってきた。
葉月くんの存在が本当に心強かった。
葉月くんがいない毎日なんて、正直言って想像できない。
「はあ……」
なんだか、溜め息が止まらない日々を私は送っていた。
──結局、葉月くんはその大学に無事合格する。
そしてあっという間に、家を出る日になって────。