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宵闇
第15章 溺れる
「ほんと可愛いなあ、琴音は」
「葉月くん……」
「ちゃんといい子で待ってた?」
こくん、と頷いて答えると
「……そう。じゃあ、ご褒美」
そう言ってまた、唇をくれる。
「ん……」
それは何度も繰り返された。
触れてはすぐに離される挨拶のような軽いキスから、だんだん長く、深いものへと────。
「ん……」
私の身体のラインを服越しになぞっていく葉月くんの指。
肩から背中、そして腰。
ゆっくりとおりていく。
かと思うと今度は上へと戻ってきて、胸まで。
「っ……!」
びくん、と身体が反応する。
葉月くんはふくらみを円を描くように優しく撫でてくる。
その手の動きはだんだん激しくなっていった。
下から持ち上げるようにして揉んでくる指先が乳首を掠めていく。
身体が、びくびくと揺れてしまう。
「んっ、ふ……ぅ……」
ねっとりと絡まされたままの舌。
甘ったるい息が合わせた唇の隙間から絶えず漏れていく。
──と、葉月くんがワンピースの胸元をぐっと開いた。
そのまま下へとずらされそうになった私はあの下着をつけたままなのを思い出す。
「あ、だめ……!」
葉月くんの唇から逃れ、胸元をぐいっと押した。
「……だめ?」
抵抗されると思っていなかったのであろう葉月くんが手を止め、呟く。
上目使いで彼を見た私に、少し首を傾げながら視線を合わせてきた。
「……だって」
「だって、なに?」
理由を言うのが恥ずかしくて俯いてしまった。
「……僕に抱かれるの、いや?」
「────っ……!」
そんなわけない──私は大きく首を振った。