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宵闇
第16章 囚われる

「じゃあ……僕が洗ってあげようか?」
「え!?」
思わず振り返る。
楽しそうに笑ってる葉月くんを見ながら
「いい! 大丈夫だからっ!」
「遠慮しなくていいのに……」
そして、背中をつつ……と辿っていく指。
「ひゃんっ!」
敏感なそこをそんなふうにされ、咄嗟に変な声が出てしまった。
頬が火照りはいっこうにおさまらない。
うう……と抗議の意味を込め、葉月くんを睨む。
「ははっ! 可愛いなあ」
それさえもそんなふうにあしらわれ、もう……! とつられて私の表情も緩んでしまう。
ぽんぽんと撫でられる頭。
私は葉月くんにそうされるのがとても好きだったから、衝動的に抱きつきたくなった。
でも自分で止めた手前、それを堪える。
けれど目が、勝手に縋ってしまう。
葉月くんにそれが伝わったんだろうか。
はあ……と甘く、深い溜め息を吐かれた。
「じゃあ……早く浴びてきて?
戻ってきたら続きしよう──いいよね?」
そして続けられた言葉に、たまらずごくんと喉を鳴らしてしまった。
Tシャツを差し出され、受け取った私はそれを頭からかぶり、ベッドから降りる。
葉月くんのシャツは大きくて、私が着るとまるでワンピースみたいだった。
可愛い、と微笑んでくる彼。
……また胸が疼いて、慌ててシャワーを浴びに向かった。

