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第16章 囚われる

──と。
葉月くんに突然背後から抱きしめられた。
戸惑う間もなく、首筋にされたキス。
うなじを這う唇の濡れた感触にぞくりとする。
前に伸ばされた手が胸を揉んでくる。
そのまま乳首をくりくりと弄られた。


「あぁんっ……！」


じわ……とまた、濡れてくるのがわかる。
さらに、耳元に葉月くんが顔を寄せてきた気配を感じ、それだけでまたひくひくとおなかの奥が疼いた。


「……琴音ももっと気持ちよくなりたいでしょ？」


そう──それは心のどこかで確かに待っていた後押し。
軽く噛まれた耳。ちゅっと吸われた耳たぶ。
ん……！　と身体がびくびくっと跳ねる。
そんな状態の私をそのままに、葉月くんが離れていった。


……ごくり、と唾を飲み込む。


葉月くんのそれに再び両手を添え、唇を近づけた。
ぱくりと、咥える。
咥えて、ひたすらにしゃぶった。
んくっ……、と声が漏れる。
それでも必死にそうした。


「……いい子」


咥えながら、葉月くんは私の露わになったそこをいま見ているんだと思った。
見て、何を思っているんだろうと。
溢れた蜜が内ももを垂れていくような感覚は気のせいなのか──それでも、それを想像したせいかそこがいやらしくひくついた。


「何考えてる……？」


途端にかけられた言葉に顔がかあっと熱くなる。
恥ずかしい。
こんな私をきっと葉月くんは全部気づいてる。


「見られて……感じてるの？」


私の身体はおかしいんだきっと。
葉月くんのことを想うだけでそこはじんじんと疼いて、蜜穴からはどんどんとそれが濡れてしまう。
なんていやらしい。
どうしてこんなふうになってしまったんだろう。
いつの間にこんな身体にされてしまったんだろう。
わからない。
わからないけどでも……そんな自分がいやじゃない────。