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宵闇
第18章 動き出す


アパートには加奈ちゃんもいるらしいので、結局琴音が外に出てくることになった。


「葉月くんっ!」


待っていた場所に現れた琴音は、いつもの可愛らしい笑顔で僕に向かって手を振ってくる。


「今日は無理だと思ってたから、会えてすごく嬉しい!」


車に乗り込みながら、そう素直に想いを口にしてくれる琴音。
それに僕は何度救われてきたかわからない。
頭の中でいろいろと考え込みがちな僕にとって、その素直さはある意味憧れだ。


「とりあえずごはんでも行く?」


提案すると、僕の言葉に頷いて答えながら


「近くにおいしいお店あるの!
そこに行こ!」


そう言って、また、幸せそうに笑う────。



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