この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
宵闇
第19章 枷


「……ほしい」


とろんとした瞳で見つめてきて、床に置いていた僕の指に琴音は自分の指を絡める。 


「おねがい……」


思わずごくりと鳴った喉。
胸の動悸が激しくなっていく────。


「……もう欲しいの?」


けれどそれを隠し、その綺麗な髪を撫でながら問えば、ん……と溜め息のような肯定の言葉を彼女は口にして、僕の首に空いている腕を回し、引き寄せる。

耳に寄せられた唇が、囁いた。


「……なんだかおかしくて」


はあっ、と吐いた、甘ったるい息。


「おさまらないの」


その言葉にたまらず目を閉じる。


……くらくら、する。


僕も大きく、息を吐いた。


「奥がね……じんじんするの」


それだけで達してしまいそうなほどの、言葉での誘惑。


僕は彼女の腕をそっと解いて、その顔を見た。
切なそうに見つめられて、絡められた指に思わず力が入る。

彼女はゆっくりと顔を僕の身体の脇に向け、そこにある自分と僕の絡んだ指を口元へと持っていった。


綺麗なラインを描く、彼女の横顔────。


目を閉じ、指先にそっと口づけて。
それからゆっくりと目を開けて、視線だけを、すっ……と僕に流してきた。
熱に浮かされたような目が色っぽく潤み、僕を求めている。


……いったい。
いったいいつから琴音はこんな目で僕を誘えるようになったのか────。


/509ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ