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宵闇
第19章 枷
衝動的なその感情に一瞬のうちに支配された僕は、琴音の両手を掴んで引き上げるようにして立たせた。
あ、とよろける彼女を手ごと壁へと押さえつけながら、激しく唇を重ねる。
「は……琴音、っっ……!」
それは息が苦しくなるほど深く。
「ん──! ん……ぅう……」
琴音は鼻孔から甘い喘ぎを漏らしながら、それに応えてきた。
唇を一度離し、僕は琴音に願う。
「……あんな目で僕以外の男を見ないで」
息を乱しながら、え……? と、戸惑った表情で僕を見つめてくる姿に焦りが募った。
わからないの?
あんな目で男を見たら、どうなるか。
琴音は本当にわからないのか────?
もどかしくて、下唇をぎりっと噛んだ。
「……っ、とにかく絶対……絶対だめだから────!」
そしてまた再び琴音に激しく口づける。
頭の中に浮かんでくる、琴音が男たちに声を掛けられていたときのこと。
──っ……!
だから誰にも見せたくないんだ!
口づけながら琴音の身体を強く……強く、抱きしめた。
自分の硬くなっているものを服越しに強くぐいぐいと押しつける。
琴音を他の男になんてもう見せたくない。
誰からももう見られたくない。
……だって彼女のすべては僕だけのものなんだから────。