この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
宵闇
第20章 条件


そしてまた訪れた静けさを終わらせるように鳴った、ドアホンの音。


「葉月くんかしらね」


新しくいれたコーヒーを飲みながらママは言い、私はその言葉に玄関へと急いだ。

ドアを開けると、そこにいたのはやっぱり葉月くん。
中に入って来るなり、琴音、と私をぎゅっと抱き締めてくれた。


「……泣いたの?」


そして私の顔を覗き込みながら、口にする。


「少しだけ。でも大丈夫」


私の言葉に葉月くんは少し微笑み、頭を撫でてくれた。


「──雪乃さん、中だよね?」


頷く私を確認すると、靴を脱いで中へとあがり、LDKの入り口で足を止める。


「雪乃さん」


ママが、私たちを見た。


「……早かったわね。
早速だけど座ってくれる?」

「はい」


キッチンに置いてあった折り畳み椅子をテーブルへと運び、葉月くんとふたり並んで、ママと向かい合うようにして座った。


ママが私たちを交互に見て。
それから、静かに話し出した。


「……初めて葉月くんに会ったとき、利発そうな男の子だと思ったわ」


その口もとに浮かんでる、微かな笑み。


「今時の高校生にしては言葉遣いもきれいだなあって」


前に葉月くんから聞いたことを私は思い出していた。
お父さんの担当教科が国語だからか、葉月くんが幼い頃から言葉遣いにはとても厳しかったのだと。


/509ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ