この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
宵闇
第6章 揺れる


……伝わらない。
なんで? なんで伝わらないの?
ただ、私の気持ちがそう思えるまでは待ってほしかった──そう言ってるだけなのに。


「……っ、く……」


どう言ったら伝わるのかもうわからない。
もどかしくて、さらに涙がこぼれた。


「先輩……お願い……」


話を聞いて。
ちゃんと、私の話を聞いて。


「先輩のこと好きじゃないとか……そんなふうに勝手に決めつけないで……!」


たまらず、両手で顔を覆った。
涙が手のひらを濡らす。


先輩は何も答えない。


……結局、私が悪かったんだろうか。
私のそういう態度が先輩を追いつめてて、だから先輩はあんな強引に私を?


「ごめんなさい……」


頭の中をいろいろな思いがぐるぐるしてたけど、口から出た言葉は、結局それだけで。


「ごめんなさい先輩……私が先輩を傷つけてたなら謝るから……!」


……そう口にしたら、きっとそうだ私のせいなんだ、とそんなふうに感じた。

私がもっとちゃんとしてたらこんなことにはならなかった。
ちゃんと思いが伝わるようにしていたら先輩が不安になることもなくて、あんなふうに無理矢理されることもなかった。
私が……そう全部私が悪かったんだ────。



/509ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ