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DIABOLIK LOVERS ~Another~
第1章 餌の少女
ちゅ、ちゅ、と唇が吸われる。
「ん……んっ」
唇と唇が離れる一瞬の間に、呼吸を求める。
しかし、すぐに血は止まってしまった。
「んぅ…ん……あぁ、もう止まっちゃった。もっと味わいたいのに」
ライトは名残惜しそうだが、大して残念でもなさそうだ。
「君のこの“体”も、便利なようで不便だね」
「私に言われても……仕方ないじゃない、気付いたらこんな体だったんだから」
「まぁ、おかげで僕らは飢えに苦しむ事はなくて良いんだけど。すぐに傷が治る体って、常に真っさらで無垢で…………壊したくなるよ」
ライトの目が鋭く輝くが、少女は依然として穏やかな表情のままだ。
「壊しかけた時点で回復するから、完全に壊しきる事はできないと思うけど?」
「んふっ、それはそれでそそられちゃうなぁ」
クスクス、と一人愉快そうにライトは笑った。
「それにしても、やっぱり愛を囁かれながらキスと吸血を同時にされると、『愛されてる』って実感するんだ?」
唇を離し、自分の唇に付いた少女の血を舐め取りながらライトは問い掛けた。
「…うん…すごく、幸せな気持ちになるよ」
「そんな容易く幸福を得られるなんて、君は愚かな女の子だね。でも、そんな純粋なところが可愛いくて仕方ないんだけど」
褒めているのか、貶しているのか。
おそらく、両方だろう。
愛しい気持ちと、蔑みの目。
「さぁ、もっと愛してあげるよ……」
ライトは包み込むように少女の体を抱き締めて、耳元に唇を寄せる。
「絶対に君を離さない…………愛しい、僕のミズキ」
首筋に走る痛みを愛おしく思いながら――――少女は目を閉じた。
「ん……んっ」
唇と唇が離れる一瞬の間に、呼吸を求める。
しかし、すぐに血は止まってしまった。
「んぅ…ん……あぁ、もう止まっちゃった。もっと味わいたいのに」
ライトは名残惜しそうだが、大して残念でもなさそうだ。
「君のこの“体”も、便利なようで不便だね」
「私に言われても……仕方ないじゃない、気付いたらこんな体だったんだから」
「まぁ、おかげで僕らは飢えに苦しむ事はなくて良いんだけど。すぐに傷が治る体って、常に真っさらで無垢で…………壊したくなるよ」
ライトの目が鋭く輝くが、少女は依然として穏やかな表情のままだ。
「壊しかけた時点で回復するから、完全に壊しきる事はできないと思うけど?」
「んふっ、それはそれでそそられちゃうなぁ」
クスクス、と一人愉快そうにライトは笑った。
「それにしても、やっぱり愛を囁かれながらキスと吸血を同時にされると、『愛されてる』って実感するんだ?」
唇を離し、自分の唇に付いた少女の血を舐め取りながらライトは問い掛けた。
「…うん…すごく、幸せな気持ちになるよ」
「そんな容易く幸福を得られるなんて、君は愚かな女の子だね。でも、そんな純粋なところが可愛いくて仕方ないんだけど」
褒めているのか、貶しているのか。
おそらく、両方だろう。
愛しい気持ちと、蔑みの目。
「さぁ、もっと愛してあげるよ……」
ライトは包み込むように少女の体を抱き締めて、耳元に唇を寄せる。
「絶対に君を離さない…………愛しい、僕のミズキ」
首筋に走る痛みを愛おしく思いながら――――少女は目を閉じた。