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一夜の愛、人との愛
第1章 深夜2時のプロローグ
暗闇の中、男が胡座をかいていることは分かった。

「力を抜け」

(え・・・)

先ほど、絶頂寸前まで何度も導かれたせいか、不意に体の力が抜けていく。

男が起き上がらせた自分の体を抱えているが、暴れようにも力が入らない。

両手を男の肩に乗せ、相手の脚を跨ぐように座らされて、はっと息を飲んだ時には、男の堅いものが、茂み越しに真理亜の敏感な突起に触れていた。

「や、やだっ・・・」

これまでの抵抗を示す声とは明らかに違う、狼狽し羞恥に染まった声が、真理亜の唇を濡らす。

この格好では、まるで自分も求めているようでは無いか。

「何言ってる。欲しくねーのか?」

これが、と言いながら、男は真理亜の左手を引き寄せ、自身を握らせる。

それは、熱く脈打ち、固く長大だった。

男の手が自分の手から離れているのに、真理亜は左手を解けずにいる。

否定も肯定もできず、暗闇の中で顔を赤くする真理亜の、茂みの中だけが、正直に愛液を垂らし、胡座をかく男の足首を濡らした。

「っふ、ははは」

男が笑ったせいで、手の中の欲情がビクリと動き、真理亜がハッとして手を離す。

慌てて男の足上から逃げようとするのを、男が両手で留める。

「マリア。俺のを飲み込んでみたくねーのか?」

背中と腰を抱えられ、胸を逸らして逃げようとした真理亜の乳首が、男の唇に食まれる。

「んっ・・・」

「俺の熱を、お前の中で感じてみたくねーか?」

胸の突起を転がしながら、獲物をいたぶるような男の声に、真理亜は自分の体が痺れるのを感じた。

男の右手が、ゆっくりと背骨を伝って下がってくる。

「ここで」

指先が茂みの中で涙を流す割れ目を開き、クチャッと音を立てた。

「こうやって」

指先を潜り込ませて、再び蠢きだす。

「感じたくねー?」

真理亜の眉がハの字になり、腰が、どうしても前後に動き出してしまう。

「あっ、・・・・んぁ・・・」

一度、火がついた体が、止められない。

腰が動く度に、茂みの中を男の熱がかきわけて、充血しきったクリトリスまで刺激されてしまう。

前にも、後にも逃げられない。

真理亜の内壁がキュッと、何かを欲しがるように収縮しはじめたところで、男は指を抜いた。


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