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一夜の愛、人との愛
第14章 求められる決断
白いベンチに腰掛けた真理亜の隣には、翼を畳んだコーラルが腰を降ろし、その膝の上のルシオを指先であやしている。
喉元を人差し指で引っ掻くように擽られると、心地よさそうに目を細めては、ルシオは小さく顔を揺らしていた。
「やっぱり、飼い主の人に懐くんですね」
真理亜の言葉に、コーラルは手すりによりかかっているクレイルの方へ顔を向けると、兄弟で微笑み合う。
「ルシオは、飼っている、という感覚とは少し違います。僕の…、パートナーなんです」
「パートナー?」
「えぇ。そんな感じです。家族であり、僕を助けてくれる存在でもあり、……共に過ごす相方のような関係です」
「ペット、じゃないんですね」
「そうですね。飼い主とペットという関係よりも、相棒です。……でも、貴方にも十分、懐いていると思いますよ」
「私に?」
確かに、この不思議な小動物は、良く自分の傍にやって来て、気付くと膝の上で丸まってくれている気がする。
「ワービーは、滅多に膝の上には乗らない種族ですから。……少なくとも、兄よりは、貴方の方が好みらしい」
ねぇ、とクレイルに同意を求めるコーラルに、クレイルは静かに微笑んだまま小さく頷く。
二人の美しい顔立ちの男が自分に笑みを向ける姿に、真理亜は一瞬、会話をそっちのけで見惚れかけてしまった。
そんな彼女を知ってか知らずか、ルシオが不意に顔をあげると、「ミー」とコーラルに何か訴える。
「あぁ。そうだね」
ルシオの頭を優しい手つきで撫でれば、コーラルは立ち上がって白い手袋を嵌めた手を真理亜へと差し出した。
「神格長様がお呼びです。ご足労頂けますか?」
喉元を人差し指で引っ掻くように擽られると、心地よさそうに目を細めては、ルシオは小さく顔を揺らしていた。
「やっぱり、飼い主の人に懐くんですね」
真理亜の言葉に、コーラルは手すりによりかかっているクレイルの方へ顔を向けると、兄弟で微笑み合う。
「ルシオは、飼っている、という感覚とは少し違います。僕の…、パートナーなんです」
「パートナー?」
「えぇ。そんな感じです。家族であり、僕を助けてくれる存在でもあり、……共に過ごす相方のような関係です」
「ペット、じゃないんですね」
「そうですね。飼い主とペットという関係よりも、相棒です。……でも、貴方にも十分、懐いていると思いますよ」
「私に?」
確かに、この不思議な小動物は、良く自分の傍にやって来て、気付くと膝の上で丸まってくれている気がする。
「ワービーは、滅多に膝の上には乗らない種族ですから。……少なくとも、兄よりは、貴方の方が好みらしい」
ねぇ、とクレイルに同意を求めるコーラルに、クレイルは静かに微笑んだまま小さく頷く。
二人の美しい顔立ちの男が自分に笑みを向ける姿に、真理亜は一瞬、会話をそっちのけで見惚れかけてしまった。
そんな彼女を知ってか知らずか、ルシオが不意に顔をあげると、「ミー」とコーラルに何か訴える。
「あぁ。そうだね」
ルシオの頭を優しい手つきで撫でれば、コーラルは立ち上がって白い手袋を嵌めた手を真理亜へと差し出した。
「神格長様がお呼びです。ご足労頂けますか?」