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一夜の愛、人との愛
第17章 感知
初めて味わう感慨に伏し目がちになる天使の膝に、いつの間にかテラスから入り込んだルシオが、ひょいと飛び乗った。
膝の上で丸まる優しい温もりを撫でながら、コーラルは、静かに兄の顔へ視線を戻した。
相変わらず、自分と瓜二つの彼は、凪いだ海のような穏やかな瞳で自分を見つめている。
「兄さんから、そんな言葉を聞く日が来るなんてね」
「お互い、少しは長く生きたってことだろうな」
笑い混じりのクレイルの言葉を受けて、コーラルは一瞬言葉を失ってから、淡く微笑んだ。
少しの沈黙の後、形の良い唇を開くと、弟の天使は、ぽつりと言葉を紡いだ。
「……我が儘を通して、ごめん」
膝の上で丸まる優しい温もりを撫でながら、コーラルは、静かに兄の顔へ視線を戻した。
相変わらず、自分と瓜二つの彼は、凪いだ海のような穏やかな瞳で自分を見つめている。
「兄さんから、そんな言葉を聞く日が来るなんてね」
「お互い、少しは長く生きたってことだろうな」
笑い混じりのクレイルの言葉を受けて、コーラルは一瞬言葉を失ってから、淡く微笑んだ。
少しの沈黙の後、形の良い唇を開くと、弟の天使は、ぽつりと言葉を紡いだ。
「……我が儘を通して、ごめん」