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一夜の愛、人との愛
第7章 魂の色

ザレムの翼から、羽が1枚、音を立てずに地に落ちた。
「傷?」
「人間には見えねーよ。でも、感じる奴はいる。その傷は、人間の男を引き寄せる」
真理亜が、視線を揺らして記憶を辿る。
自分に触れてきた男がいた気がする。
満員電車で肌に触れてきた男、廊下でぶつかって口付けてきた男、暗い路地裏で押し倒してきた男。
思い当たってザレムを見れば、彼がじっとコチラを見つめていた。
「だから、こんなに面倒くさい拷問を受けてんだよ。お前を抱いたんじゃないかって、すげー聞かれてる。お前の体に聞けって言ってやったんだけどな」
楽しげに言って、彼は話し疲れたのか背筋をグイと伸ばした。
だが、真理亜は男の言葉に眉を潜めていた。
「私の体にって、どういう意味?」
「あぁ」
ザレムが面倒くさそうに相槌を打った。
「半人前の天使は、人間を抱くこと、・・・正確には、人間を孕ませることを禁じられてる。孕ませた天使は”穢れ”に落ちて、消滅すると決まってる。けど、そんな罪を犯す奴が、素直に自分の罪を吐くわけもねー」
通路の奥で、松明の炎が揺れた。
「だから、見分け方がある」
真理亜の頬に緊張が走る。
「半人前の天使の精を受けた女は、左の内腿に痣が浮かぶ」
「傷?」
「人間には見えねーよ。でも、感じる奴はいる。その傷は、人間の男を引き寄せる」
真理亜が、視線を揺らして記憶を辿る。
自分に触れてきた男がいた気がする。
満員電車で肌に触れてきた男、廊下でぶつかって口付けてきた男、暗い路地裏で押し倒してきた男。
思い当たってザレムを見れば、彼がじっとコチラを見つめていた。
「だから、こんなに面倒くさい拷問を受けてんだよ。お前を抱いたんじゃないかって、すげー聞かれてる。お前の体に聞けって言ってやったんだけどな」
楽しげに言って、彼は話し疲れたのか背筋をグイと伸ばした。
だが、真理亜は男の言葉に眉を潜めていた。
「私の体にって、どういう意味?」
「あぁ」
ザレムが面倒くさそうに相槌を打った。
「半人前の天使は、人間を抱くこと、・・・正確には、人間を孕ませることを禁じられてる。孕ませた天使は”穢れ”に落ちて、消滅すると決まってる。けど、そんな罪を犯す奴が、素直に自分の罪を吐くわけもねー」
通路の奥で、松明の炎が揺れた。
「だから、見分け方がある」
真理亜の頬に緊張が走る。
「半人前の天使の精を受けた女は、左の内腿に痣が浮かぶ」

